テーマに込めた思い
新しいテーマ「つながる心、広がる世界 ~コミュニケーションを通じた響きあい~」に込めた思いをご説明いたします。
2009年度から始まった本コンテストは、今年度で16回目を迎えます。2024年度よりテーマを新たにし、「つながる心、広がる世界 ~コミュニケーションを通じた響きあい~」としました。テーマの中に「響きあい」という言葉を盛り込んだのには、ある思いがあります。
よく「日本人」とひとくくりにされることがありますが、ひとり一人を見ると、育ってきた環境も違えば、1つの事象に対する感じ方や価値観も異なります。同じ国・地域で暮らしている人たちでさえそうなのですから、文化や習慣、そして言語が異なる海外の方と接するときには、その違いはもっと大きくなります。
そうした場面で必要になるのは、相手のバックグラウンドを理解するように努めながら、こちらのバックグラウンドについても、しっかりと相手に伝える努力をすることです。さらに、一歩踏み込んで、相手の生き方や考え方を深く理解すれば、それに触発され、自分自身の生き方や考え方も、大きく変わることがあります。そのとき、おそらく相手もこちらに触発されて、何らかの変化を遂げているはずです。これが、相互触発による「響きあい」です。
グローバルな場面で、さまざまな価値観を持つ人たちとコミュニケーションを取りながら、より良く、より深い関係を築いていくためには、この「響きあい」の瞬間をどれだけ作れるかが大切になると私は考えています。
高校生の皆さんも、自分とは価値観が異なる人と共に行動し言葉を交わす中で、お互いに触発される「響きあい」を経験したことがあるのではないでしょうか。皆さんにはそうした経験を、分かりやすく、かつ論理的な英文で表現していただきたいと考えています。
日本語とは言語体系が異なる英語で文章を書き他者に伝えるという行為は、それ自体が心をつなぎ、世界を広げる体験と言えるでしょう。どうか楽しみながら、この知的な体験に取り組んでみてください。
最後に、本コンテストの趣旨に賛同され、生徒の指導にあたっておられる先生方には、改めて厚く御礼申し上げます。
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IIBC高校生英語エッセイコンテスト事務局
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