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Part2「Ⅱ.ビジネスパーソンの英語に対する意識」の調査結果
英語を使う実践的な場を求める一方、学習状況は2極化するビジネスパーソン
多くのビジネスパーソンが仕事で英語を使う機会を求めている
ビジネスパーソンに対する調査は、株式会社日経BPが運営する「日経ビジネスオンライン」登録者のうち、20歳代から50歳代のビジネスパーソンを対象に実施しました。
この調査の中でまず注目したいのは、現在の英語スキルについて尋ねた内容で、「挨拶ができる」が最多の23.8%で、次が「取引先/海外支店とメールでやり取りができる」の17.0%でした。一方、企業・団体に行った調査では、19.9%の企業・団体が「英語で行われる会議(テレカンを含む)で議論できる」英語力を求めています。企業・団体が求める英語のスキルと、ビジネスパーソンが仕事で使用しているスキルとの間には隔たりがあることが分かります。
ではビジネスパーソンは、自身の英語力を向上させていく上で、どんな課題を感じているのでしょうか。最も多かったのは、「仕事で英語を使う機会が少ない」の50.4%でした。多くのビジネスパーソンは「英語を使う機会さえ与えてもらえれば、いや応なしに英語力は伸びていく」と考えているようです。
また、今後利用したい英語教育施策について尋ねてみると、「海外への研修派遣」がトップの34.8%。2位は「eラーニング」(27.0%)で、3位が「研修機関からの講師派遣による社内研修」(23.4%)、4位は「海外とのやり取りが必要な業務を、定期的に経験する」(22.1%)となっており、ビジネスパーソンは英語を使わざるを得ない、学ばざるを得ない環境を求めているようです。
前述したように企業・団体に行った調査でも、効果のあった英語教育施策として、「海外への研修派遣」「研修機関からの講師派遣による社内研修」「語学レベルに応じた配属」が上位に挙がっていました。より実践的な英語教育施策は、ビジネスパーソンが求めているだけではなく、実際に効果もあると考えられます。
TOEIC® Listening & Reading Test のスコアによって英語の学習スタイルが異なる
ビジネスパーソンに対する調査では、英語学習のスタイルについても尋ねています(図4参照)。
まず1週間のうち英語の学習にあてる時間としては、TOEIC L&Rのスコアが800点以上の方の平均時間が6時間4分であるのに対し、600点以上800点未満が2時間42分、600点未満が2時間40分となっており、800点を境にはっきりと2極化の傾向が表れています。
では800点以上の方は、どのように週6時間もの学習時間を確保しているのでしょうか。英語を学習する時間帯について尋ねたところ、800点以上の方の場合、「通勤の途中・移動中」に勉強すると答えた割合が、ほかのスコア帯より2倍ほど高い66.7%となっています。つまり隙間時間を上手に活用していることが分かります(図5参照)。
また英語の学習方法については、回答者全体では「参考書、問題集」(42.5%)と「スマホのアプリ」(39.2%)が上位でしたが、800点以上に限ると「英語の映画や動画を見る」と答えた方が、ほかのスコア帯と比べて突出して高い40.0%でした(図6参照)。
そのほかにも、800点以上の方は、「英語の歌を聞く」「外国人の友人を作る」「Skype英会話」と答えた方の割合がほかのスコア帯より多く、英語学習に“生の英語”を積極的に取り入れていることが明らかになりました。
英語力を更に向上したいと思われているビジネスパーソンにとっては、800点以上の方の英語学習のスタイルは、参考になる部分が多いのではないでしょうか。
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