様々な英語学習者の実態を探るこの企画。今回は職種の違いを切り口に、IT企業エンジニア、現代アートギャラリー広報PR担当と、まったく違う分野で活躍されるお二人のトークをお届けします。
IT企業エンジニア 小宮 友希 さん
大学受験以降の英語学習歴:6年/英語使用頻度:週2回程度
大学院進学にTOEIC L&Rスコアが必要だったため学習をスタート。国際学会での発表向けにスピーキングに注力していた時期もあり。
ギャラリー広報・PR担当 松永 未来 さん
大学受験以降の英語学習歴:5年/英語使用頻度:ほぼ毎日
前職時の国際コンペ参加準備をきっかけにTOEIC L&Rを受験。スコアを上げるため専門の教室に通い勉強し、セブ島に短期留学。
小宮
私はITのベンチャー企業で、ソフトウェア開発のプロダクトマネージャーをしています。最先端の技術をインプットするには、日本語になっている情報だけでは追いつきません。海外サイトのドキュメントを読むためにも英語が不可欠です。
松永
私は現代アートのギャラリーの広報・PR担当として、海外アーティストのインタビュー、海外からのゲストの接客、ウェブサイトやSNSでの投稿文の作成などを、日英両語で行っています。情報発信の際の文章は、海外経験が豊富なオーナーが最終チェックするのですが、「文法は合っているけど、ニュアンスとしてはこっちの方がいいね」と修正される毎日です。
小宮
それは学習のモチベーションが上がりますね。私はつい先日、アメリカでGoogle主催のカンファレンスに参加してきました。渡米の数ヶ月前から早起きをして出社前の勉強をルーティン化。スキマ時間にアプリで学習したり、英語のスピーチ動画を視聴したり、できることはしました。それでもカンファレンスでは、自分が専門とするプログラミングやソフトウェア分野は問題なかったのですが、それ以外は内容を追うのがやっとで…。リスニング力強化の意欲が高まっているところです。松永さんは、仕事内容的にはリスニングが得意なんですか?
松永
今はそうですね。前職の広告マーケティング業界でも英語は必要でしたが、ギャラリーの仕事ではさらに英語力が重要になるとわかり、転職前にセブ島に10週間ほど留学し、スピーキング力とリスニング力をとことん鍛えたんです。そのおかげで、当初は1、2割しか理解できなかったネイティブとの会話も自信がつきました。もっと英語力を伸ばすために、外国人が多く住むシェアハウスへの引っ越しも検討中です。
小宮
日常的に英語を使うのはスキルアップの近道ですよね。
松永
小宮さんとは反対に、私はリーディングが苦手で。仕事上困っている訳ではないのですが、理解していると思っているだけで、実際はあまり正確には理解してない可能性も…。ちなみに英語力を磨いて、将来的にはどうしたいですか?
小宮
私の英語学習の一番の目的は、“様々な技術者と交流して、新しい技術を常にインプットする”ことです。Googleのカンファレンスでは交流会もあって、たとえば他社がどういうデータを集めているか、なんていう情報はそういう場でないと知り得ない。その際の情報交換でも英語でのコミュニケーション力が必要です。短期目標を置くと勉強もしやすいので、今回のような海外の人との交流がある機会は定期的に作っていきたいなと。将来は海外でも働いてみたいとも考えています。
松永
私も英語学習のゴールは、将来的に海外出張や駐在ができるポジションになることです。ITの世界も同じだと思いますが、アートの世界も英語が必須なので、好きで入った業界で活躍するには英語がつきものですから、それならば早めにがんばりたいと今は自分を追い込んでいます(笑)。TOEIC L&Rを定期的に受けることで、そのときの自分の位置を知ることができると感じています。自分の現在地を知るって、結構大切ですよね。
小宮
業界や職種は違っていても、仕事上はもちろんキャリア形成においても英語は必須ですね。言語の壁で機会を逃してしまうのはもったいない。壁を乗り越えることで仕事の幅も、自分の幅も広がっていく。英語は世界を広げてくれますね。
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