夢の海外駐在へ向けて、IIBC AWARD OF EXCELLENCEの連続受賞を道しるべに英語力を向上
IIBC AWARD OF EXCELLENCE※を受賞された方にお話を伺うインタビューシリーズ。今回は、IIBC AWARD OF EXCELLENCE受賞後に希望どおりのキャリアチェンジを果たし、監査法人のインターナショナルチームで活躍する大関理恵さんです。
※IIBC AWARD OF EXCELLENCE は英語で「聞く」「読む」「話す」「書く」の4技能を測定するTOEIC L&R・TOEIC S&W・TOEIC Speakingで基準のスコアを取得した方を表彰する制度です。
英語音読の恥ずかしさ克服のため、発音記号を丸暗記
英語学習はもともとお好きでしたか?
中学・高校の科目の中では、英語が一番好きでした。子どものころ、米国在住の親戚から届くクリスマスカードを見て、「日本のカードとはちょっと違うな。実際に行ってみたいな」と欧米の文化に興味をもったことが影響していると思います。
中学入学まではそれほど英語に触れる機会がなかったので、英語の授業が始まったことをとてもうれしく感じました。ところが、先生の後について音読するのが恥ずかしくて、まずは文法やリーディングの学習に励みました。
近所の方が先生として教えてくれる英語塾に通っていたのですが、その先生からいろいろな影響を受けました。思い出深いのは発音記号の読み方の本を貸してもらったことで、恥ずかしさを感じずに話せるよう発音記号を丸暗記したのです。発音を音声で手軽に確認できるようになった今でも、必ず発音記号を確認しています。
TOEIC® Testsの定期的な受験で英語での業務がスムーズに
TOEIC Testsを受験したきっかけを教えてください。
TOEIC Testsの初受験は大学院生のときで、就職活動を意識したものでした。就職後は業務上、英語力を示す必要があったため、定期的に少なくとも年一回はTOEIC Listening & Reading Test(以下、TOEIC L&R)を受験しました。定期的な受験は自分の英語力の把握に役立つため、今も続けています。
定期的な受験をするにあたっての目標はありますか?
私は今、監査法人で、IT監査の業務に従事しています。インターナショナルチームに所属しているため、上司・同僚には外国籍の方や海外の大学出身者が多く、英語圏での長期滞在経験がない私には、英語力をアピールする必要があります。そのため、これまでもTOEIC Testsの定期的な受験を通して英語力の向上を目指していましたが、今後も続けるためのより大きな目標ができたと思っています。
TOEIC Testsの学習を通してどのようなことを得ましたか?
英語4技能のスピードが上がって業務がしやすくなりました。TOEIC L&Rのスコアが800点くらいから英語の業務に携わっていましたが、なんとかついていけるレベル感でした。
ところが、スコアが900点を超えたあたりから、英語の書類をぱっと見ただけで読むべき箇所がわかったり、詰まることなくスムーズな受け応えができたり、考えることなく言いたいことが言えたりなど、仕事が進めやすくなりました。
ですから、TOEIC Testsとは、スピードをもって正確にコミュニケーションすることを前提にしたテストだと感じています。役立つ表現は実際に実務で用いることができますし、文法問題にしても、実務に近い範囲から出題されますから、ビジネスパーソンはもちろん、今後就職する学生にも向いているテストですね。
また、TOEIC Testsの問題そのものを楽しんでもいます。例えば、plumber(配管工)というような海外での生活に密着した単語や農業に関する内容など、TOEIC Testsの問題を通して海外での生活の様子に触れられることが面白く、うれしいのです。
ほかにもTOEIC Testsを定期受験するメリットはありますか?
社会の変化に即した自然な英語を身につけられる点もメリットです。例えば、チャットを扱った問題は私がTOEIC Testsを初受験した際にはありませんでした。しかし現在はチャットの問題が毎回のように出題されており、チャットでのコミュニケーションは一般化した中、とても有用だと感じています。
TOEIC S&Wの定期受験が英語の業務レベルをアップさせるカギ
TOEIC S&Wも定期的に受験されていましたか?
TOEIC Speaking & Writing Tests(以下、TOEIC S&W)の定期的な受験も、英語を使った業務のレベルアップにつながりました。話す・書くという能力を目標の水準でキープできるようになり、特にスピーキングでは話す際によく単数・複数や時制といった文法的なミスをしていたのですが、こうしたミスを直すきっかけにもなりました。
TOEIC S&WはTOEIC L&Rと並行して受験されましたか?
TOEIC S&Wの初受験は2017年ごろで、その後、業務で英語を使う案件に関与することとなり、もっと早くからアウトプット力を強化しておけばよかったと痛感しました。そこから、TOEIC L&RとともにTOEIC S&Wも定期的に受験するようにしました。相乗効果も見込めるので、リスニングとリーディングである程度のスコアが取得できたら、TOEIC S&Wも受験してみるとよいと思います。
仕事で時間が制約される中でTOEIC Tests受験準備を進めるコツ
TOEIC Testsの受験準備はどのように進めましたか?
申し込みをしてからテスト実施日までの約2カ月間、集中してTOEIC L&Rのための学習をしました。仕事で時間が制約されるので、なるべく自分の負担を軽減するやり方を試みました。例えば、短時間で問題を解いて解答の確認もできるリーディングのPart5から取り組むなどです。始めは一日約30分、試験の一カ月前になると平日の学習時間を増やすとともに、土日にしっかりと時間を取るようにしました。
TOEIC L&Rの2時間という試験時間の中で、集中力の維持や自分のコンディションを整えるよう、土日には公式問題集などで模試形式の学習も行いました。ポイントとしては、解説は正解した問題についても必ずチェックすることです。たまたま正解したのでは実際のTOEIC Testsでは間違える可能性があるので、うろ覚えのことを確実にしていきました。
オンライン英会話はその場で不明点をクリアに
TOEIC S&Wの学習法についてはどうですか?
スピーキングについては、普段からオンラインの英会話を週に2〜5回ほど、なるべくまめに受けることで英語を話す環境を作ってきました。さらに、TOEIC S&Wの受験前には、一日の学習時間内でパートごとに問題を解き、解説を確認するようにしています。
また、TOEIC Speaking Testの練習問題を実際に口に出して録音し、ディクテーションをするようにしました。すると、「あれ、こんなこと言っていたかな」「自分が思っていたのと違う発音をしているな」などと気づくことがあり、改善につなげられます。
オンラインレッスンを受ける際の工夫はありますか?
予習復習をする時間は仕事でなかなか捻出できないので、レッスン中に集中して課題に取り組み、知らない単語やわからない表現などを書き出したり、少しでも疑問をもったらすぐ聞き返したりしています。例えば、自分の意図がうまく伝わっていないなと感じたときは、時間をかけてでも正確に伝わる表現に直してもらいます。
モチベーションを上げるコツがあれば教えてください。
仕事で疲れてやる気が出ないときは、まず英語を使っているときの楽しかった記憶を思い出します。そして、「今、海外案件に関われている自分は恵まれている。今の職務から離れないように」という気持ちで、自分を奮い立たせて英語学習に向き合っています。
IIBC AWARD OF EXCELLENCEを受賞したときのお気持ちは?
大人になると賞をもらうことなど滅多にありませんから、とにかくうれしかったです。客観的に賞として示してもらえることが自信になりますね。初めて受賞したのは2021年度で、英語力をさらに高めていくために継続受賞を目標にしたものの、2022年度はスピーキングの点数が少し足りずに逃してしまいました。そこからの再チャレンジだったので、2023年度の受賞は格別でした。
また、上司にIIBC AWARD OF EXCELLENCEの受賞のことを話したときに、ほめていただけたことも受賞から得られたうれしいことの一つです。賞であれば、英語力を知ってもらうにも伝えやすいですし、特にIIBC AWARD OF EXCELLENCEは4技能を対象としているので、英語の客観的な総合力をスムーズにアピールできます。
2023年度のIIBC AWARD OF EXCELLENCEの受賞に向けて大変だったことはありますか?
スピーキング力の強化が課題でした。IIBC AWARD OF EXCELLENCEの基準スコアをクリアするため、2023年度の9月から毎月のようにTOEIC Speaking Testを単独受験しました。すると、少しずつスコアが上がっていき、受験すること自体がスピーキングの練習となり徐々に流暢になっていったのです。
学習法としては、スコアから得られる情報を参考にスピーキングの弱点を意識して、オンライン英会話の先生にも、文法の間違いを指摘してもらったり、もっと明瞭に発音するようにとアドバイスをもらったりしていました。
IIBC AWARD OF EXCELLENCEへ向けて英語学習をすることのメリットは?
IIBC AWARD OF EXCELLENCEは基準スコアが規定されているので、目標にする英語力を明確にでき、そこへ向けた学習の流れを作ることができます。やはり、英語は毎日少しでも触れていないと忘れていきますので、そのためにもIIBC AWARD OF EXCELLENCEを目標にするとよいと思います。
IIBC AWARD OF EXCELLENCEの受賞から第一志望の企業へキャリアチェンジ
IIBC AWARD OF EXCELLENCEの受賞後にどんな変化がありましたか?
受賞後に、登録していた求人サイトの企業からスカウトが来てキャリアチェンジを果たしました。履歴書を入力する際、受賞歴の欄に書くことは特にないなと思っていたときに、IIBC AWARD OF EXCELLENCEの受賞を思い出しました。
海外業務に携わることは大きな条件の一つでしたので、受賞を記すことでより英語力を示せるかなという考えもありました。すると、他業界からも海外業務でのオファーがいくつも入ってきました。今回はもともと希望していた企業への入社が叶いました。面接官は海外の方でしたが、「TOEICのスコアも高いですね」と評価していただきました。
キャリアチェンジを希望した理由を教えてください。
より自分が理想とする職場を求めてのキャリアチェンジです。以前にも何度かキャリアチェンジの経験はありますが、常に条件は海外案件に携われることで、どの職場でも英語との関わりはありました。
前職でも海外ファームなどとのやりとりはありましたが、現職ではインターナショナルチームの一員として、より英語で業務に携わっています。上司とのチャットや同僚とのコミュニケーションなど、日々自然な英語に触れられる環境に身を置きたかったのです。
また、職場には英語圏以外の方も多く、いろいろな国の英語を耳にしています。それぞれに発音や文の構成の仕方に母語からの影響があり、そういう多様性のある環境にいられることを本当にありがたく思っています。
海外駐在を目指し文法書に立ち返る
今後、描いているビジョンやキャリアパスを教えてください。
仕事では、今後もインターナショナルチームで海外案件に携わりながら、将来的には駐在など海外で働くことを目標としています。そのために、より自然な流れの会話ができるようになりたいと思っています。現状では、英語で話すときに、相手への反応や話すときのスピードがどうしても遅れてしまいがちだからです。
また、学習を進める中で、文法の解釈や単語のもつニュアンスには、参考書などからでは得られない部分があり、実際の生活で使われているニュアンスを体得するための学習が必要と感じました。
そこで今、新たに文法書を購入して読み始めました。文法書を読むのは高校生以来となります。例えば助動詞の”can”や”may"の許可の意味にあるニュアンスの違いや“must”と”have to”にある強制の意味合いについて細かく捉えられ、自分の伝えたいニュアンスを表現するのに役立てていけそうです。文法や語彙に立ち返るのは、実はハイレベルな英語を取得するために必要なのかもしれません。
弱点がIIBC AWARD OF EXCELLENCE受賞へ導いてくれる
最後に、これから英語学習を始める方、IIBC AWARD OF EXCELLENCEの受賞を目指す方へメッセージをお願いします。
英語が話せるといろいろな面で幅が広がります。私の場合、理想とする職場へのキャリアチェンジが叶い、日本にいながらもなかなか得られないさまざまな刺激を受けています。英語は自分の人生を充実させるためのツールであり、TOEIC Testsはより強力なツールを獲得するために役立ちます。
IIBC AWARD OF EXCELLENCEは英語の4技能すべてにおいて、TOEIC Testsの高スコアが求められますが、人それぞれに苦手なものがあって、その弱点を克服できるのかという不安もあると思います。
ただ、その弱点こそがスコアアップのカギであり、なぜ間違えたのかを細かく分析していくと、次第に正解できるようになっていきます。ですから、あきらめずにコツコツと続けていくことが、IIBC AWARD OF EXCELLENCE受賞への道なのだと思います。
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