増田健太さん｜ご案内｜【公式】TOEIC Program

IIBC AWARD OF EXCELLENCE※を受賞された方にお話を伺うインタビューシリーズ。今回は、高校卒業時の春にTOEIC Listening & Reading Test（以下、TOEIC L&R）370点から英語学習を開始し、大学では数学を専攻しながらも、大学一年時にTOEIC L&R 800点台、卒業までに985点を取得された増田健太さんです。現在はTOEIC L&R、TOEIC Speaking & Writing Tests（以下、TOEIC S&W）ともに最高点を取得されています。

※ TOEIC Testsは、「TOEIC L&R」と「TOEIC S&W」の総称です。
※ IIBC AWARD OF EXCELLENCE は英語で「聞く」「読む」「話す」「書く」の4技能を測定するTOEIC L&R・TOEIC S&W・TOEIC Speakingで基準のスコアを取得した方を表彰する制度です。

松田孝二さんの写真

増田健太さん/旭洋造船株式会社
2023年IIBC AWARD OF EXCELLENCE受賞者

大学入学前の春、TOEIC L&R370点から英語学習をスタート

英語学習に取り組み始めたきっかけは？

きっかけは、高校の卒業時に先生から言われた「英語は今後必要になるから、やっておくといいぞ」という一言でした。大学入学までに約一カ月あったので、それならと思い、TOEIC L&Rを受験することにしました。

高校時代に、初めてTOEIC L&Rを受験した時は370点と、実は高校の教科としての英語は苦手でした。ところが、実際にTOEIC L&Rの公式問題集などで学び始めると、やればやるほど正答率も上がり、わかることが増えていくのが楽しくて夢中になりました。大学入学までの期間は、まる一日英語学習に向き合っていた日もあります。

すると、トントン拍子でTOEIC L&Rが660点まで上がり、大学一年時には800点台、卒業時には985点に。取り組んだことがそのまま成果として表れるという、成功体験の積み重ねを強烈に味わったことで、さらに英語学習が楽しくなり、今なお続けています。

英語学習の先生はTOEIC L&R

具体的にはどのような学習をされましたか？

高校卒業後の春から、ずっと私の英語学習の軸はTOEIC Testsです。リスニングについては、高校の先生からすすめられたディクテーションを行いました。公式問題集の英語音声を書き取ろうとしても初めはまったく聞き取れなく、永遠にできないのではと思うほどでした。とにかく公式問題集のPart 1だけでもと続けてみたら、少しずつ聞き取れるようになりました。

リーディングは、公式問題集の模擬問題を一通り解いたら答えを見ずに、今度は時間の制限を設けずに解いてみました。その後で初めて解答を見て、間違えた問題だけでなく、2回とも正解の問題についても正解の根拠を捉えて、自分に定着させました。

最初は解説を読んでも知識不足で理解ができず、高校時代に使用していた文法書で調べることもありました。すると、徐々に理解ができるようになり、新たな模擬問題をやってみると、前回よりスコアが上がっていたのです。

時間が足りないという点については、どのような学習をされましたか？

時間が足りないのなら、読むスピードを上げようと考え、復習を終えた問題文を一日一回読むことにしました。続けていくことで読むスピードの基準が上がり、新しい問題を解く際にも以前より早く読めるようになりました。

TOEIC L&Rの実際の試験でも、一通りさっと読んだ上で「この問題は今の自分にはわからない」と即座に判断できるようになり、つまずくことなく解答を進められました。その後、TOEIC L&R700点くらいを取得してからは、試験中に時間が足りなくなることはなくなりました。

英語学習はご褒美、楽しいエンターテインメントの時間

大学時代は、英語学習にどれくらいの時間を費やしていましたか？

大学では専攻の数学の成績を落としたくなかったので、課題など必要なことをやり切った後に、ご褒美で英語学習をしていました。自由時間が豊富にある夏休みには、ここぞとばかりに、一日10時間の学習を一カ月続けたこともあります。

モチベーションが下がることはありますか？

英語学習でモチベーションに頼ることは、ほぼありません。もともと、YouTubeを観るような感覚で電車を待つちょっとした時間に英単語帳を見る、というくらい英語学習が楽しかったので、モチベーションは必要ありませんでした。

TOEIC L&R800点前後からは、好きなプロレスや野球などを英語で観るというエンターテインメントの時間になっていました。ある程度、基礎ができてからは自分の好きなことで英語に触れると、英語学習がより楽しくなりますね。

他にどのような英語学習をされていましたか？

TOEIC L&R700点台を超えてからは少し背伸びをして、若干難しい文章にチャレンジしました。宇宙が好きなので、スティーヴン・ホーキング博士の本、ルイス・キャロルの『不思議の国のアリス』といったお気に入りの小説、好きなプロレスラーのウィキペディア、数学で興味を持ったテーマに関する論文などを英語で読みました。

ラジオも英語で聞くようになり、日常に英語が入ってくる感覚がありました。自分の好きなもので楽しさを優先させていったら、TOEIC L&Rのスコアも自然と900点台へ上がっていきました。

スピーキングの練習で、留学生とも積極的に会話

大学時代のスピーキングの練習としては、どのようなことをされましたか？

ボイスレコーダーに自分のスピーキングを録音したり、読んだ本の内容を英語で言ってみたり、という自主学習をしていました。英語学習をしている人が集まるSNSでスカイプしたこともあります。

英語の授業の後、ネイティブの先生に話しかけに行ったり、大学内にあるネイティブスピーカーの方々と英会話練習ができるスペースを利用したりもしました。今日はこの単語を使ってみようと決めて、緊張しながらも実践を積みました。

また、海外からの留学生に積極的に話しかけていたため、友人関係も広がっていきました。英語の会話で通じ合えることに、本当に大きな喜びを感じました。

DVDつきの本を購入して発音の練習もしました。口の解剖図とともに、発音記号ごとに舌を置く位置や吐く息の強さなどが解説されている本です。最初に発音記号、次に単語、最後に文章で練習をすることで、自分の発する音が正しいかどうかを判断できるようになりました。

英語で可能性が広がり、学生代表のインタビュアーに抜擢

大学一年時にTOEIC L&R800点台を取得するほど英語力が向上したことで得たことはありますか？

専攻の数学では、英語の論文を読んだり、研究発表をしたりする際に役立ちました。学会後の懇親会で海外からの方と話すのも楽しみでした。また、大学にアウンサンスーチー氏が来られた際、学生代表のインタビュアーとして抜擢され、会話をさせていただいたことは、とても心に残る出来事となりました。

大学から英語学習について講義をしてほしいと依頼されたこともあります。その時は、教室が人であふれて、廊下で立ち見している人もいました。
英語力があることで、結果的に仕事でもプライベートでも幅が広がり、豊かな経験ができていると思います。

自分の英語学習のノウハウを人のために活かしたい

大学卒業後のキャリアについてお聞かせください。

新卒では英会話学校に就職し、英語講師をしていました。就職説明会でたまたま座ったブースで「本来は高い能力を持っていても、英語力が足かせになって正しく評価されない人がいる」という言葉を聞いて、「これだ！」と思ったのです。人が持つ本来の力を伸ばすために、私が培ってきた英語学習のノウハウを活かしたいと思いました。

数学の才能があっても、英語で論文を読んだり書いたりすることが苦手で、本来の数学の実力が正しく評価されていないクラスメイトの存在が、その想いを強くしました。

英会話講師の仕事はとてもやりがいがあり、受講生が英語を話せるようになっていく姿を見るのが、とてもうれしかったです。

家族との時間を作るため、造船会社にキャリアチェンジ

現在はどのようなお仕事をされていますか？

2023年度のIIBC AWARD OF EXCELLENCEを受賞後に造船会社にキャリアチェンジし、現在の業務では英語でメールや書類の作成、電話や対面での対応もしています。

キャリアチェンジをされたきっかけは？

英会話学校の仕事は好きでしたが、定時が夜の9時までで土曜日も出勤だったため、もっと家族と過ごす時間を作りたいと思ったことがきっかけでした。

たまたま求人広告で知った会社ですが、この時も新卒時と同じく「この会社だ！」と思いました。海外から日本へ入ってくるものの約99％が船で運ばれています。そういった重要な役割を担う造船会社に魅力を感じました。

結果的に英語力を活かせる業務に就いていますが、キャリアチェンジでは英語が使える仕事を必須にしていなかったので、これも偶然でした。

TOEIC L&Rの学習を通して鍛えられた、文章や会話の中の大事なことをキャッチする力

TOEIC L&Rの学習と受験を通して得られるメリットは何でしょうか？

私にとっては英語学習全般にわたる軸がTOEIC Testsなので、メリットは計り知れません。振り返って思うのは、最初にTOEIC L&Rに力を入れてよかったと思います。

例えば、TOEIC L&RのPart 5の学習で、正確な文法表現を習得したことから、英語を話す際も、自分自身を先生にして英語表現をブラッシュアップしていくことができました。

また、問題文を読む際に「この文章では何を伝えたいのか？」という視点を持ったことで重要なことに気づけるようになり、それが仕事で文書を読む際にも活きています。

同様にリスニングの問題でも重要なことを捉える力が鍛えられました。集中して聞く力もつき、実務でも特に電話での会話に役立っています。リスニングの設問にでてくる表現は、実際の場面でも応用できるので大変ありがたいですね。

TOEIC S&Wの学習を通して得た、簡潔に伝える力

TOEIC S&Wは、いつごろから受験開始されましたか？

実は、TOEIC S&Wの受験は、IIBC AWARD OF EXCELLENCEへのチャレンジがきっかけでした。TOEIC L&Rでもう少し高スコアを取得してからと思っていたために、結局990点（最高点）を取得してからの初受験となってしまいました。

もっと早い段階でTOEIC S&Wを受けなかったことは、後悔でしかありません。もし大学時代にTOEIC S&Wを受験していたら、英語力の向上もより早く、学会での発表などにも活かせていたと思います。

TOEIC S&Wの学習と受験を通して、どのようなメリットが得られましたか？

TOEIC S&Wの設問に対する自分の解答を録音して聞き、チェックを繰り返したことにより、限られた時間内で自分の伝えたいことをまとめられるようになりました。その結果、実務でも簡潔にわかりやすく伝えることができています。

TOEIC Writing Testでは、限られた文字数・時間の中で英語の文章を作成するため、実務でも速く正確に英文作成ができています。英語でのビジネスメールの書き方や会議資料の作成の仕方も覚えられました。

このようなことから、TOEIC Testsを通して英語学習することは、単に英語学習をするよりもメリットが大きいと実感しています。

キャリアチェンジで英語の4技能のアピールにつながったIIBC AWARD OF EXCELLENCE受賞

IIBC AWARD OF EXCELLENCEを受賞された時のお気持ちをお聞かせください。

賞というものに憧れがあったので、非常にうれしく飛び上がって喜びました。賞状もとてもかっこよく、誰かに自慢したくなりました。

実際、当時の職場に賞状を持っていったら、同僚も喜んでくれ、会社のWebページにも掲載されました。これは、受験者数も多く一般的にも知られているTOEIC Testsだからこそだと思います。

IIBC AWARD OF EXCELLENCEの受賞が実際に役立ったことはありますか？

英会話講師から現在の会社にキャリアチェンジした際、TOEIC L&RもTOEIC S&Wも最高点を取得し、IIBC AWARD OF EXCELLENCEも受賞できたことで、とても強いインパクトを与えられたと思います。4技能において英語力をアピールでき、結果として第一志望の現在の会社に入社することができました。この賞があって本当によかったと思います。

今後もIIBC AWARD OF EXCELLENCE受賞にチャレンジし続けますか？

TOEIC Testsを受験することで自然と英語に触れる時間が増えるため、これまでと同様に受験を続け、IIBC AWARD OF EXCELLENCEの連続受賞を目指したいと思います。学習の成果がスコアで表れて、自分の英語力を確認し続けられる点が私には合っていますね。

今後は、世界中の誰とでも対等に話せるようになりたいです。仕事で海外からお客様が来た時も、英語での対応に気を取られすぎず、日本語で対応する時と同じきめ細かい配慮をしたいと思っています。

私の場合は妻も一緒に受験することが多いので、妻と答え合わせをする時間が楽しく、TOEIC Testsを受験している友人と学習方法などについて盛り上がることも、TOEIC Testsを受験し続ける一つの要因です。