TOEIC® 公式教材の効果的な使い方
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英語教育のスペシャリストである千田先生は、大手企業への研修や講演も多数。
TOEIC L&Rを単なる資格のためだけの試験ではなく、実社会で通用する英語能力を身につけるためのツールとして位置づけています。より実践的な英語力を身につけることができるトレーニング方法や心構えも追究されており、今回は「公式TOEIC Listening & Reading問題集」ならではの特長と、それを踏まえたより効果的な使い方について、お話を伺いました。
「公式TOEIC Listening & Reading問題集」を繰り返し活用して、本番クオリティーでの経験値を高めよう。
多くの受験者が体験する「聴き逃し」と「読み残し」。これは、実践的英語力の基本である速聴力と速読力が不足しているから。TOEIC L&Rではネイティブの情報処理スピードにどれだけ近いかが試されます。「公式TOEIC Listening & Reading問題集」は本番のテストと同じクオリティーなので、情報処理スピードを高めるためのトレーニングを続ければ、確実に力をつけることができます。
1.慣れるまで繰り返して、弱点を克服しよう
「公式TOEIC Listening & Reading問題集」には、サンプル問題と共にTOEIC L&R練習テスト(2回分)が収録されています。よく1度だけ解答・採点してやめる方がいますが、大変もったいないことです。何度も解くことで、本番クオリティーに慣れ、苦手分野の把握と克服ができます。
「3回繰り返せば弱点が見える。5回繰り返せば弱点が克服できる」、これが私の実感です。
1回でやめると「ダメだった!」という惨めさだけが残ります。繰り返すことによって進歩が見え、「自分にもできるかも」という希望がわいてきます。
・リスニングはスピード、リーディングは時間配分
リスニングの「聴き逃し」とリーディングの「読み残し」の解消には、「公式TOEIC Listening & Reading問題集」で情報処理スピードを高めるトレーニングを繰り返すことがおススメ。リスニングは音声を何度も聴いて「TOEIC L&Rのスピード」に慣れること、リーディングは「時間配分」が鍵です。
Part 5とPart 6は1問30秒以内で、Part 7は1問1分以内で解答するのが目安です。
・慣れてくると弱点が見つかる
「公式TOEIC Listening & Reading問題集」を繰り返し使っているうちに、語彙力がないのか、文法が弱いのか、音の変化やスピードについていけないのか…自分の弱点が見えてきます。この弱点の把握こそが出発点。自分の「不足している力」を具体的に把握し、そこにターゲットを絞ったトレーニングを選びましょう。
2.TOEIC L&Rの「スピード」に慣れるトレーニングをしよう
皆さんは、1分間に何語英文を読めるか測ったことがありますか?
まずは「公式TOEIC Listening & Reading問題集」の英文を使い測ってみましょう。 この速さはWPM(words per minute=1分あたりの語数)で表すことができ、こちらの表がひとつの目安です。 150 WPM前後読めればギリギリ全問解答できるレベル、200WPMで余裕を持って全問解答できるレベルです。 情報のスピード処理能力が不足していると、TOEIC L&Rで「聴き逃し」と「読み残し」を繰り返します。読む速度が速くなると、リスニングもどんどん楽になってきます。 第1目標は150WPMで音読、第2目標は200WPMで音読、最終的には300WPMで黙読を目標にしましょう!
音声を使い、聴きながら読む
「公式TOEIC Listening & Reading問題集」のリスニングセクションの音声はTOEIC公式スピーカーが読んだものですから、まさに本物。効果的なトレーニングはナレーションに合わせ、英文を声に出して読むことです。目で追うだけでもかまいません。これで、150WPM以上のスピードが体感できます。Part 4の音声を聴きながら問題集の英文を目と口で追いかければ同じトレーニングができます。「公式TOEIC Listening & Reading問題集5」からはリーディングセクションの音声ダウンロードが可能になりましたので、ここでも同様のトレーニングができます。
単語は文章の中に入れて「音読筆写」
単語を覚えるときは、「文章の中で」覚えるとより効果的です。話す力や書く力も同時に身につくので、音読しながら書く「音読筆写」がおススメです。「公式TOEIC Listening & Reading問題集」に出ている単語で「使ってみたい単語」を文章ごと、声に出しながら5回ずつ書いて覚えましょう。
他の公式教材シリーズとの併用で「底上げ」
TOEIC L&Rを受験したら、リスニングとリーディングのスコアバランスを見てください。 リスニングが弱ければ「公式TOEIC Listening & Reading トレーニング 2 リスニング編」を、リーディングが弱ければ「公式TOEIC Listening & Reading トレーニング 2 リーディング編」の併用をおススメします。 リスニングとリーディングは、弱い方を強化することが双方の底上げに繋がります。これを「クロストレーニング」といいます。語彙力不足を実感している方には、「TOEIC Listening & Reading公式ボキャブラリーブック」がおススメ。過去のテスト問題から最頻出の1000語をそのまま抜粋した英文と共に掲載しています。英語の達人に近づくための100のセットフレーズも掲載。音声のダウンロードも可能…まさに最強のボキャブラリーブックです。
株式会社 アイ・シー・シー 代表取締役 千田 潤一 先生
タイム、AIU、TOEIC Programを普及する国際コミュニケーションズを経て、現在英語教育コンサルティング会社(株)アイ・シー・シー代表取締役。トヨタ・SONY・NEC・全日空等の大手企業の研修や英語教員・中高大学生向けの講演・セミナーは5千回以上、受講者は20万人を超す。NHK総合テレビの「英語でしゃべらナイト」や、教育テレビの「めざせ!会社の星」でも取り上げられた経歴を持つ。「TOEICテスト スピーキング/ライティング問題集」や65万部を超すベストセラーとなった「英会話・ぜったい・音読」など著書多数。
関連書籍
- 最新刊
公式TOEIC Listening & Reading Part 3 & 4 音声速解
2024年12月発売。リスニングの長文問題であるPart 3 とPart 4 の会話やトークの音声に遅れずについていき、即座に概要を理解するためのスキルを身に付けたい方向けの教材。
- 最新刊
公式TOEIC Listening & Reading 問題集 11
2024年7月発売。本番のテストを体験できる。リスニングセクションの音声に加えて、リーディングセクションの一部の音声を特典としてダウンロード可能。
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公式TOEIC Listening & Reading トレーニング 2 リスニング編
2023年12月発売。「公式」でもっと解く。たくさん(380問)のリスニングの「公式」問題を解いて鍛えられる、トレーニングシリーズの第2弾。分冊のスクリプト・正解・和訳で使いやすさ向上。
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公式TOEIC Listening & Reading トレーニング 2 リーディング編
2023年12月発売。「公式」でもっと解く。たくさん(377問)のリーディングの「公式」問題を解いて鍛えられる、トレーニングシリーズの第2弾。分冊の正解・和訳で使いやすさ向上。