行動制限のない夏も中盤!海外渡航解禁の中、3人に1人が“今、英語を学びたい”と回答!
英語学習の継続に不安を抱える人は7割。「英語のモチベが続かない」はなぜ?
行動経済学教授が教える!“人の習性”を踏まえた英語学習メソッドとは?

~モチベーション維持には定期的に英語力を確認することが重要!
TOEIC® Testsを定期的に受験している人ほど、“モチベーションの維持に不安が少ない”という結果に~

2023年8月17日press_release.gif

日本でTOEIC Programを実施・運営する国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC)(所在地:東京都千代田区永田町、理事長:大橋圭造)は、パンデミックが落ち着いてきていると感じている男女20〜39歳の500名を対象に、英語学習に関するアンケート調査を実施しました。また、本アンケート調査を踏まえ、行動経済学者の太宰北斗氏よりうかがった、“人の習性”から考える「英語学習のモチベーション維持」に関するコメント・学習メソッドを公開します。

  • 「TOEIC Tests」は、「TOEIC L&R」と「TOEIC S&W」の総称です。
    「TOEIC L&R」は「TOEIC Listening & Reading Test」、「TOEIC S&W」は「TOEIC Speaking & Writing Tests」の略称です。

調査の要旨は以下のとおりです。

<SUMMARY>

1.コロナ禍と比較して、英語を学ぶことに対する意欲が高まっている人は3人に1人。

2.英語を学びたい理由:1位は「海外旅行で活かしたい」。コロナ禍で「自分のなりたい未来」を見つめなおし、今後のキャリアに向けて英語を学ぶ意欲が高まったという声も。

3.英語学習に対する意欲が高まっている人が多い一方で、継続に不安を持つ人は7割。
不安要素:1位は「モチベーションの維持」という結果に。

4.英語の試験「TOEIC Tests」を定期的に受験している人は、モチベーションを維持することには不安が少ないという結果に!

5.行動経済学の先生が教える、英語のモチベーションを絶やさないメソッドとは?

■ 調査概要

調査名  :英語学習に関する調査
調査方法 :インターネットリサーチ
調査期間 :2023年7月22日~7月23日
調査地域 :全国
調査対象 :20〜39歳 男女/パンデミックが落ち着いてきていると感じている人(500名)
サンプル数 :500サンプル/男女均等

  • 本リリースの調査結果をご利用いただく際は、「IIBC調べ」とご明記ください。

1. コロナ禍と比較して、英語を学ぶことに対する意欲が高まっている人は3人に1人。

2. 英語学習をしたい理由:1位は「海外旅行で活かしたい」。コロナ禍で「自分のなりたい未来」を見つめなおし、今後のキャリアに向けて英語を学ぶ意欲が高まったという声も。

新型コロナウイルス感染症の5類移行から約3か月経ち、パンデミック期間が落ち着いてきたことを実感している人も多いのではないでしょうか。行動制限がなくなった中、訪日外国人数や、海外旅行・出張・留学などによる海外渡航者数も非常に増えています。実際に、日本政府観光局(JNTO)が発表した、2023年6月時点の昨年同月との比較では、訪日外客数の伸率は1,621.6%(推定値)、出国日本人数は伸率310.0%であり、日本の出入国者数が回復しつつあることが明らかになっています。※1

今回「コロナ禍のパンデミックが落ち着いてきている」と感じている男女500人に調査をしたところ、コロナ禍と比較して3人に1人が「英語を学ぶことに対する意欲が高まっている」という結果になりました。英語学習をしたい理由としては、「海外旅行に活かしたい(49.7%)」と、制限がなくなった今プライベートで英語を楽しみたいという結果が第1位に。

一方、英語学習をしたい理由として「進学、就職、転職に有利になるから」「将来、海外で生活することも視野に入れたいから」「英語力を活かした仕事をしてみたいから」と、自分の仕事・キャリアを見据えて回答した方も多く、中には「以前勤めていたパート先で外国人の客が増え、英語ができた方がこれから先また仕事を探す時に接客などに役立つと思ったため。(20代女性)」といったコメントもみられました。

実際に、英語学習の意欲が高まった人に調査したところ、約9割が、「コロナ禍をきっかけに、自分のことを見つめなおす時間が増え、キャリアなど「自分の将来」について考える機会が増えた」と回答しており、コロナ禍で自分の今後・将来について考え、英語学習への意欲が高まった人が多いことがうかがえる結果となりました。


※1 出典:日本政府観光局(JNTO)

図1

「英語を学ぶ意欲が高まった方にお伺いします。あなたが英語を学びたいと思った理由を教えてください」という質問の結果を示した図

 

3. コロナ禍と比較して英語を学ぶことに対する意欲が高まっている人が多い一方で、
英語学習の継続に不安を持つ人は7割。 不安要素:1位は「モチベーションの維持」という結果に。

コロナ禍と比較して英語を学ぶ意欲が高まった方が増加傾向にある一方で、人々は英語学習についてどのような印象を抱いているのでしょうか。近年で英語の意欲が高まった方に更に英語学習について調査をしたところ「英語学習の継続に不安を持つ」という人が7割という結果に。また、学習を継続することの不安要素の第1位としては、「モチベーションの維持」が上がりました。海外渡航が可能になり、英語の関心が高まりを見せつつあるものの、「英語学習に対するモチベーションが続くか」という点に不安を抱えている人が多いことが分かりました。また、第2位は「学習にかかる費用」、第3位は「学習時間の確保」と、お金や時間の観点からも不安を抱える人も多いという結果になりました。

図2

「英語を学ぶ意欲が高まった方にお伺いします。あなたは英語学習を継続することに不安を感じますか」という調査回答の図

一般にもよく「モチベーションが続かない」などと耳にします。なぜ英語学習のモチベーションの維持が難しいのか?今回は、名古屋商科大学商学部教授であり、行動経済学者の太宰北斗先生に、人の習性から見る“モチベーションの継続”について教えていただきました。

<行動経済学者 太宰先生>

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今回の調査では「英語を学びたいけれど、学習の継続、特にモチベーションの維持に不安を感じる方が多い」という結果がでました。実はこれは行動経済学が考える人間の性質から見ると、当たり前の「英語学習最大の壁」と言えます。行動経済学とは、経済学と心理学を掛け合わせた新しい学問分野で、多くの人が陥りやすい思考や習慣の非合理的なエラーについて明らかし、その対策を考えたりする学問です。

なぜモチベーション継続が難しいのか、その妨げの1つとなる学習の「先送り」について、まずは解説しましょう。行動経済学から見ると「先送り」には、「現在バイアス」「自信過剰バイアス」が関わっています。「現在バイアス」というのは、現実味がない遠い将来のことほど軽視してしまう人の習性のことです。反対に、より近い将来のことは重視されやすくなります。TOEIC Testsでいうと、 “勉強すれば英語を話せるようになる”と理解していても、“今日は勉強したくないから明日にしよう”ということを毎日繰り返してしまう現象につながります。これに、さらに“自分ならできる”という「自信過剰バイアス」が加わると、“明日からでもまだ間に合う”と考え、結局、試験の直前まで何もしない。このような状態に、身に覚えがある方も多いのではないでしょうか?

このように、過去の「先送り」の体験から、そのような自分の姿が想像できてしまうからこそ、“英語を話せるようになりたいけど、どうせ継続できないだろう”とモチベーションがどんどん下がってしまうのだと考えられます。

4.英語の試験「TOEIC Tests」を定期的に受験している人は、モチベーションを維持することには不安が少ないという結果に!

5.行動経済学の先生が教える、英語のモチベーションを絶やさないメソッドとは?

英語学習に対して、「モチベーションの維持」に不安を抱える人が多いことが明らかになりましたが、その解決方法はないのでしょうか。モチベーション維持方法として有効だと思うものを調査したところ、「外国の方と話す機会を設けること(オンライン英会話を受講するなど)(30.4%)」「日常的に英語を耳にする機会を作ること(洋画を見る、洋楽・ラジオを聴くなど)(28.2%)」など、生の英語に触れつつインプット・アウトプットをすることが重要だという回答が多くありました。

一方で、英語の学習意欲継続に不安がないと回答した人では、「定期的に英語力を確認すること(テストを受けるなど)」をモチベーション維持方法として最も有効だと感じているという結果が明らかになりました。また、「定期的に英語力を測定することが、英語学習のモチベーション維持に繋がると思う」と回答した人は全体の52.2%と、2人に1人という結果に。また、調査の結果、「TOEIC Tests」を定期的に受験している人ほど、モチベーション維持に不安を感じにくいことが明らかになりました。

さらに、「「英語学習の目標設定」をする上で、TOEIC Testsは有効であると思うか」という調査に、「そう思う」と回答した人は63.4%(約3人に2人)という結果に。この調査結果は、モチベーションの維持に効果的なポイントをわかりやすく表していると行動経済学者・太宰先生は言います。

<行動経済学者 太宰先生>

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先ほど述べたように漠然とした遠い目標を設定すると、人は「現在バイアス」「自信過剰バイアス」によって自分を甘やかしてしまいがちです。英語の学習を継続して行うためには、漠然と“英語を話せるようになる!”という目標を立てるのではなく、具体的で細かい目標を立てることが重要です。その目標に一つ一つチャレンジしていくことが、「先送り」を防ぐことには効果があるでしょう。調査で“TOEIC Testsが英語学習の目標設定に効果的である”という結果も出たように、実現度の高い目標として、TOEIC Testsのような信頼性の高いテストを定期的に受験することで実力を測定していくことが望ましいと言えます。

また、TOEIC Testsはスコアで表示されるので、現在の英語力や学習の進捗が確認しやすいのがよい点です。同じ指標で確認できるので、そのスコアで実力の上昇を早く実感できることでしょう。行動経済学では「目標勾配効果」というものが知られていて、目標達成が近づいたと実感できるほどモチベーションが上がりやすくなると考えられています。つまり、少しずつでもスコアを上昇させていくことが“自身へのご褒美”や“英語を話せるという現実味”となっていき、「やる気・動機・モチベーション」につながるのです。

順調にスコアを伸ばしていくためには、TOEIC Testsを定期的に受験することでテスト慣れしておくことがいいでしょう。初めてのテストや久しぶりのテストで勝手がつかめずスコアを伸ばせなかった部分はテストに慣れておくことだけでもスコアアップが期待できますし、それがモチベーション維持にもなるからです。また、将来の自分に受験自体を先送りさせないためには、年間のテスト日程を確認して申し込みのスケジュール自体を決めておいたり、リピート割引を活用して金銭的な負担を少しでも減らしておいたりしてみてはいかがでしょうか。

それでは、行動経済学の観点からおすすめしたい、理想の英語の学習方法を紹介します。

■ 行動経済学教授 太宰先生が教える!理想の学習方法とは?

 

太宰教授監修!つづくTOEIC英語学習法

①学習の「目的」と「現在値」を確認する

英語学習を始める前に、目的を確認しましょう。ゴールが見えないまま走り出す・走り続けるのはモチベーションが続かなくなる要因のひとつです。明確な「ゴール(目的)」の確認が、自分の行動を起こす・継続する鍵になります。例えば「仕事で海外に行きたい」「TOEIC Testsのスコアを履歴書に書けるようになりたい」「海外旅行で現地の人と交流したい」などできるだけ“具体的”な目的を設定できるとGOODです♪

②目的を達成するための「目標」を立てる

目的を効率よく達成するためには、「目標」の設定が欠かせません。まずは小さな目標でもいいので、具体的に“達成可能な目標”を立ててみてください。目標を達成することを繰り返せると、モチベーション維持につながりやすいことが行動経済学の観点でも明らかになっています。
例えば、「仕事で海外にいく」という目的に対して、「1年後の配属希望までに必要な英語力を身に着ける」といったイメージです。
大きな目標から小さな目標へ、中期目標から短期目標へ、「達成しやすい」ことを念頭に置いて目標を立ててみてください。目標は数値化(スコア、ページ数、学習時間や日数など)できると、より達成を実感しやすくなります。はじめに「今の英語力」を確認しておくと、ゴールまでの距離や進捗が確認できますよ。

③目標に合わせて、無理のない内容/ペースで学習する

次に、設定した目標に合わせて、学習計画を作成しましょう。「あなたのペース」に合わせて作成することが大切です。 学習計画にも小さな目標を設定すると効果的です。実は人間は、5分でも勉強を始めると、その後も学習を続けられる確率が高くなることがわかっています。「1日5分英語でニュースを聞いてみる」「電車に乗ったら英語のアプリを開く」で構いません!毎日コツコツ、スキマ時間に英語に触れる習慣づくりから、はじめてみましょう!

ポイント1:<学習継続のコツ>日々の学習の中で「目標達成に着実に近づいている実感」が持てると、やる気も湧いてきます。“テキストを何ページ進める”、“単語帳を1ページ覚える“など、着実に達成できる目標を小まめにセットするようにしましょう。

④学習の成果を測る

いよいよ日々積み重ねてきた努力の成果を測る時がやってきました。学習の成果を測るために、テストなどを活用して英語力を確認しましょう。目標に届いてれば何よりですが、思ったように伸びていなくても気落ちしないで!学習してきたことが無駄になったわけではありません。今までに積み重ねてきたことを思い返してください。小さな目標達成を積み重ねて「ここまでやれた!」という成功体験は、次の目標へ向かう原動力になります。

⑤振り返り、次の「目標」を立てる

テストなどの結果を振り返り、英語力が伸びているところ・もう少し学習が必要なところを振り返ってみましょう。その上で、次の目標を立ててみてください。最初に立てた「目標」や学習計画を振り返って、自分に合った計画に変更しましょう。
学習のモチベーション低下を感じたら、最初に設定した「目的」に立ち返ってみるのもおすすめです!

ポイント2:TOEIC Testsなら「①現在値の確認:今の英語力はどのくらいなのか ②目標の確設定どのくらいの英語力を目指せばよいのか ③目標までのギャップの認識:目指す英語力まで、あとどのくらい足りないのか ④学習計画の作成:自分に合った継続性のある計画を作成し、学習を実行する」という一連の流れを、ひとつのものさし(スコア)で確認することができます。
例えば、次のテストでは“Listeningで〇点”、“そのためにはコレをやる!”というようにゴールまでの道筋を因数分解して設定すると、日々やるべきことや、その達成を実感しやすくなるでしょう。学習素材(教材や動画、アプリ、スクールなど)が多く、ご自身の弱点やスコアに合わせて学習計画を立てることができるのもTOEIC Testsを活用するメリットだといえます。

TOEIC L&Rで「600点」を超えたら、TOEIC S&Wにも挑戦!

TOEIC L&Rのスコアを伸ばし続けることも英語力向上に有効だと思いますが、例えばあなたの目的が「ビジネス上のコミュニケーションで英語力を活かしたい」など英語で「アウトプット」することならば、TOEIC S&Wの受験もおすすめです。
実際に、テストに向けて「アウトプット」を行うことで、“英語を使えている自分”のイメージを少しずつ持つことができるので、英語学習のモチベーション向上に非常に効果的です。
「聞く」「読む」「話す」「書く」の4技能それぞれを数値で確認することができるので、目標をさらに具体的に設定することができますね。

■ IIBC広報 松田ユニットマネジャーよりコメント

今回の調査にて、TOEIC Testsの受験が英語学習におけるモチベーションの維持に繋がるという結果が出て、大変うれしく思います。TOEIC Testsのテスト結果は合格・不合格ではなく、スコアで表示されます。受験者の英語力をスコアで表示することで、今の英語力と目標にする英語力を同じものさしで確認することができ、英語学習の成果を容易に確認できるなど、効率的に学習を進めることに役立つことが、行動経済学的な観点からもわかりました。

TOEIC Testsのスコアは、大学や大学院の進学、就職・転職などの他、企業内では海外赴任者の選抜や昇進・昇格など様々な場面でご活用いただいていますが、英語学習のパートナーとしても多くの学習者にご活用いただきたいです。これからも、みなさんのなりたい未来の実現をサポートしてまいります。

■ 行動経済学者 太宰北斗先生プロフィール

名古屋商科大学商学部教授。2005年慶應義塾大学文学部人文社会学科卒業。消費財メーカー勤務を経て、2015年一橋大学大学院商学研究科博士後期課程修了。2015年一橋大学大学院商学研究科特任講師、2016年より名古屋商科大学勤務。2023年より現職。専門は行動ファイナンス、コーポレート・ガバナンス。2016年、第3回アサヒビール最優秀論文賞を受賞。著書に「行動経済学ってそういうことだったのか!」。

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一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会(IIBC) 広報・CSRチーム
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